▶歳をとると何で時の流れを速く感じるのか?(おまけ:ボケない小唄)

早いもので、もう7月。この前、お正月にお雑煮を食べたと思ったら、もう今年も半分以上過ぎてしまいました。歳をとると、どんどん時の流れが速くなっていくと感じるのは私だけではないと思います。そこで、この時の流れを食い止めることができないものか、私なりに考えてみました。

歳をとると時の流れが速くなる理由を考えると、こんなものが思いつきました。

● 記憶力の衰え
歳をとると、物忘れが激しくなります。特に直近の記憶が抜け落ちてきます。昨日食べた昼飯のおかずが思い出せないこともあります。しかし、古いことは、不思議と憶えていて、高校時代の夏休みの記憶などが鮮明に記憶に残っていることがあります。古いことばかり覚えているので、あ~もう、こんなに時が経ってしまったのかとなるのではないかと思います。

● 生きてきた時間の長さ
6歳の子どもにとっての1年間と60歳のシニアの1年間では、1年間の長さの感じ方は10倍の違いがあるのではないでしょうか。100メートル歩いた後の10メートルと1000メートル歩いた後の10メートルでは、後者のほうが短く感じると思います。これと同じこ とが時間でも言えるのではないでしょうか。生きた時間が長くなるほど、時間が速く進むのではないか。100歳くらいになったら1日はあっという間に過ぎるのではないかと想像できます。

● 反応の衰え
子どものときは、速く走れたし動作の反応も速かったです。歳をとると身体の動きや何かを判断するまでに時間がかかるようになります。時の流れは一定ですので、物事を認識する反応が遅くなれば、相対的に時間が速く感じるのではないでしょうか。 川の流れにそって歩いているとき、歩くスピードが速いときは、川の流れが遅く感じますが、疲れてきて歩くのが遅くなると、川の流れが速く感じるのと同じことではないかと思います。

● 生理的な変化
ねずみのような小動物は鼓動が速く短命で、象のような大型動物は遅くて長生きでのんびりと生きているように見えます。子どもの鼓動は大人より速いと言われています。小さい子供の胸に手をあてて鼓動を調べると、猛烈な勢いで打っていることがわかります。歳を重ねるに従い、次第にゆっくりになってきます。心臓の鼓動が体内時間の基準だとすると、歳を取るに従って時の流れを速く感じるのは必然のように思えます。

● 好奇心の衰え
子どもは好奇心でいっぱいです。見るもの聞くもの新鮮で何でも不思議でたまらないようです。家中の電気製品のボタンを押 しまくったり、ティッシュペーパーを部屋中にばらまいたり、とにかく何にでも興味を持って触りたがります。子どもたちにとっては、毎日、海外旅行に行って異文化に触れているようなものです。歳をとると、始めての体験が少なくなる。その結果、退屈になって感動もなくなりドンドン時が過ぎていくのではないでしょうか。

● 時を意識しなくなる
時計の針をみているとなかなか、時間が進まないものです。時計をじっと見ていると1分が随分長く感じられます。 子どもの頃は誕生日のお祝いやクリスマス、お正月、入学などの楽しいイベントがたくさんあります。そのときが来るまで今か今かと待っていました。それは、時計の文字盤を凝視している行為に近いのではないか思います。歳をとると、誕生日が楽しいものではなくなってきてイベントに興味がわかなくなって時が速く流れるのではないでしょうか。

これらの考察から、歳をとると時の流れが速くなるのは、心理的な要因と身体的な変化に関係していることがわかります。体力の衰えは自然の摂理なので、それに逆らうことはできません。それでは、どうすれば時の刻みを遅らせることができるのでしょうか。

実は、自分が経験したことで時の進み方が遅くなったと感じたことがあります。それは、結婚してからの何年かの時期でした。新しい生活が始まり、子どもが生まれ、お宮参り、お節句などと忙しかった時期でした。ちょうどその頃、親父が亡くなり、初七日、四十九日の法要などいろんな行事が重なりました。初めてのことばかりで戸惑いもありましたが、どうにか切り抜けました。しかし、この何年間は、確かに時間が進むのが遅かったように感じます。

このように、時の進み方はその時にどんな過ごし方をしたかに関わってくるのではないかと思います。新しい体験をしているうちは、時の進みは遅く感じるのではないでしょうか。気持ちを子どもに戻すということが必要ではないかと思います。好奇心を持って、新しいことにチャレンジすること、毎日の単調な生活に安住しないこと、節目には、ちゃんと楽しい行事をやることなどが時の流れのスピードを抑制することではないかと思います。これは、歳をとっても心がけ次第でできることです。

昔の人は、正月には初詣、2月に は節分、3月は桃の節句・・・など節目には忘れずに小さな年中行事をやっていました。お萩やお稲荷さんを作ったりしてみんなで、ささやかに楽しんでいました。これは、 生活にメリハリをつけて時の流れをくいとめる、昔の人が考えた一つの方策だったのではないでしょうか。

「時計が止まるとき、時間は生き返る」というフォークナーの有名な言葉があります。
時は万人に平等に与えられ、黙って通り過ぎていく。時計が刻む時の中に物語はない。時間の中に物語を作っていくのは人間にしかできない。

今という瞬間を大切に生きるということが、時の流れを抑制する最良の特効薬と言えるのではないかと思います。(高25期 廣瀬隆夫)

【おまけ】
ボケない小唄を歌って元気に歳を重ねましょう。
■ ボケない小唄
http://hirose.my.coocan.jp/palm/text/bokenai.html

▶歳をとると何で時の流れを速く感じるのか?(おまけ:ボケない小唄)” に対して1件のコメントがあります。

  1. 和田良平 高17期 より:

    小さい頃は、遊んでも遊んでもなかなか日が暮れない来したことがありました。しかし、今はすぐ一日が経ってしまします。今日は何をしたのかな?あまり出来なかったなあ・・・と感じることも多々ありますよ。

    1. 廣瀬(高25期) より:

      私も、小学校の6年間が一番長く感じていましたね。早く高学年になりたかった。時間が無限にあるように感じていました。今は、1年なんて、あっという間ですね。

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